あやめ・アイリス・勝負？

突然ですが、クイズです。あやめとアイリス違いは何でしょう？
こう尋ねられて「あやめは初代帝撃副指令、大人の女性。アイリスは帝撃のマスコットみたいな可愛い女の子。間違えっこない！」と答えたあなた、50点です（オイ）。
「どちらでもクセがあって使いにくいのは一緒じゃん！」というあなた。あなたは花組対戦コラムスのやりすぎです（オイオイ）
「花弁の長さ云々」というあなた。さては植物学をお勉強してますね？もっと判りやすく説明して上げないと、判りにくいですよん。

植物学上、あやめとアイリスは近縁種です。でも違う種なのです。
人間で言えば、よく似ている姉と妹を混同しているようなのです。
こういうのって本人達もあまり良い気がしませんが、周りの人間も同じですよね？気が付いた時は「めっちゃ恥ずかしい」思いをする事になります。

ではどうすればよいか？
先人達の知恵の結晶、図鑑を開きましょう。そして「学名」を見るのです。この際、和名だの英名だのは無視、無視！
するとあやめは「Iris sanguinea」アイリスは「Iris」。ね？これで違う種である事すぐ判りますよね？
ついでに「属」とか「科」みるとどちらも「アヤメ科アヤメ属」。そこで人間で言えば、兄弟姉妹みたいな間柄なんだなぁとわかる訳です。便利ですよね？（笑）

この「学名」というのは欧州の方が初めて見つけた時、「早い者勝ち」名前を付けていったものです。
「アヤメ科アヤメ属」だけど、欧州でなじみのあるアイリスの方が早く名前を貰ったからこうなっている訳です。

ちなみにイリスは、ギリシャの虹の女神。虹の橋でゼウスとヘラの間を取り持ったと伝えられています。
こんなに古くから人々に愛されていたなんて、凄い花ですよね？

日本でも美人に対する誉め言葉に「菖蒲（あやめ）か杜若（かきつばた）か？」というのがあります。
いかに昔からあやめがショウブやカキツバタと混同されていたか、判りますね？（笑）

だから今まであやめとアイリスを同じだと思っていたあなた。恥じる必要はまぁったくありません。
気になりだしたら奥が深い植物学ですが、実はこんなに身近なものだということを理解して頂ければ幸いです。

（この文章は　2002年10月13日に掲載されました）

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